【豪雨災害に伴う緊急輸送】三重県→北陸工場→九州(熊本・大分)
目次
背景と課題
2020年7月 記録的豪雨により、熊本・大分では甚大な被害が発生しました。熊本・大分に拠点を持つお客様の工場が被災し、現地での生産活動が一時停止。急遽三重県の倉庫から部材を積込、北陸地方の加工拠点へと輸送後、九州の工場へ納品する緊急対応が求められました。この混乱の中、当社では下記のような体制で安全かつ迅速に遂行しました。
- 物流網の寸断:現地では法面崩落や通行止めが発生、物流が完全に停止。トラック運送事業社が車両に浸水被害を受けた
- 現地工場停止:お客様の熊本・大分拠点が生産停止を余儀なくされ、部材供給の緊急代替ルート構築が必須に。
輸送フローと概要
STEP
三重県にて材料を積込
STEP
北陸地方の協力工場まで長距離輸送(夜間対応)
STEP
加工完了後、即時熊本・大分の工場へ安全確実な最短ルートで納品
常時最新の道路状況を確認しながら安全で確実なルートを選定
STEP
納品後 空箱を回収し、再び三重県まで戻し降し
フェリー輸送の併用でドライバーの負担軽減と安定した輸送スケジュールの確保
道路状況への対応
- 24時間体制の道路通行最新情報の取得
国交省・NEXCOが発表する通行止め区間や応急復旧情報をリアルタイムで収集し、運行前・途中のルート最適化に反映。 - 迂回ルートの複数候補設定
高速道が寸断された場合でも、国道や一般道を活用できるよう、北陸→九州間で代替ルートを複数確保。 - フェリー輸送の併用
陸路の不安定要因を補完するため、九州~大阪湾間のフェリー航路を活用。ドライバーの疲労軽減にも寄与。 - 現場ルートモニタリング
運現地スタッフ・ドライバーからの通行状況報告を即時共有し、臨機応変に進路変更。
これらの取り組みにより、土砂崩れ・道路崩落に阻まれるリスクを最小限に抑え、安全性と速達性を両立した配送スケジュールを確保しました。
連日続く長距離輸送にもかかわらず、ドライバーの交代制休憩確保・天候対応を徹底しお客様の生産ライン復旧に支障のないような柔軟な体制で臨みました。
このような緊急時にも対応可能な体制・判断力・実行力をもとに、当社は今後も全国各地の物流を全力で支えてまいります。
4つの価値
- 安心・安全:代替ルート+フェリー利用で信頼性確保
- 迅速納品:時間ロス最小化で被災地支援に貢献
- コスト削減:回収込みのワンストップ体制
- 確かな信頼:物流網寸断下でも、部材供給を途絶させない物流を保持